doramaちゃんねる★色声機械メインです
色声機械*6ボ2コ・パラレル
夢のような日
夢のような日
その日は凄く素晴らしい日だった。
幸子を保育園に送っていくのが日課で。
今日も幸子の小さな手を握り、
「いってらっしゃい」
ニコの笑顔に見送られ、幸子と2人でマックスロボの歌を歌って歩き出す。
幸子は二つに結んだ髪をぴょんぴょん揺らして歌う。
なんだか出会った頃のニコみたいな感じがして、つい懐かしくなってしまう。
マックスの歌を歌い終わる頃には保育園に到着。
門の前で、幸子の制服を直して、バッグを渡す。
「じゃあ、いってらっしゃい。さっちゃん」
「はい。いってきます、パパ」
幸子はバイバイと手を振ると園内へ走っていった。
幸子が園内にはいるのを確認すると俺は駅へと向かう。
今日も家族のために仕事を頑張るのだ。
「おかえりー、パパっ」
ただいまと玄関の扉を開けると、幸子が勢いよく飛びついてきた。
「うわぁっ」
その勢いに思わず尻餅をついてしまった。
「さっちゃん、危ないよ~」
少し窘める言い方をすると、幸子は眉毛を下げ『ごめんなさい』と謝った。
「あれ、ママは?」
幸子を抱えて、靴を脱ぎながら聞いた。
いつもなら幸子と一緒にニコもお出迎えをしてくれる。
「ママはね、ごはんつくってるよ。きょうはごちそうなのっ」
両手をいっぱいに広げて笑う幸子の頭を撫でながら首をかしげた。
・・・・今日、なんか記念日だったかな。
リビングに入ると、
「お帰り、ロボ」
カウンターからニコが声を掛けてきた。
そっちに目を向けるとダイニングテーブルにいっぱいのご馳走が並んでいる。
「・・・に、ニコ。今日は結婚記念日じゃないよね」
「違うよ」
「・・・・誕生日でもないよね」
「そうだね」
「・・・・・・な、なんのお祝い?」
全く持って思い出せない自分が情けない。
怒られ覚悟で、おそるおそるニコに訪ねた。
「記念日じゃないよ」
ニコが小首をかしげて、変なこと言うねって笑う。
だけど、
「あのね、」
ニコがちょっとと手招きをするから、傍によると。
耳元でそっと囁いた。
「今、2ヶ月目だって」
・・・・
何の話だか分からなくて。
すごく間抜けな顔でニコを見つめた。
「だからね、赤ちゃん出来たよ」
少し怒ったような笑顔のニコ。
俺とニコの間で、話の意味も分からずニコニコする幸子。
俺は幸子を抱き上げて、
「さっちゃん、お姉ちゃんになるぞーっ!!」
そう言って、ニコと一緒に抱きしめた。
その日はやっぱり素晴らしい日だった。
まるで、夢のような日・・・・・
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