忍者ブログ
doramaちゃんねる★色声機械メインです
| Home | About | SS*色声機械 | SS*未来形色声機械 | SS*L/maki | 他*イロイロ | イタダキモノ | Other |
[279]  [276]  [274]  [271]  [268]  [260]  [262]  [256]  [249]  [248]  [246
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

死帳別世界*Lmaki


7月7日、願い


一年に一度だけ。
逢えることを許された恋人達。

そして今年もその奇跡の日が近付く・・・・







「真希ちゃん、頼まれていたもの持ってきたよー」
「あ、駿河さん」

7月に入って直ぐのある日。
駿河さんから、Lに頼まれていた資料を持って行くと連絡があって。
だからつい、お願いをした。
それが、

「立派な笹だろ」
駿河さんはカサカサと葉を鳴らして、自分よりも高さのある笹を持って入ってきた。
私の想像していた以上に立派な笹に、
「すごーい!!」
と、思わず見入ってしまった。
駿河さんは笹を壁に寄り掛からせる様に置くと、キョロキョロと部屋を見渡した。
「竜崎は・・・あっち?」
「うん。昨日から籠もりっぱなし」
「そうか。じゃあ、そっち行くかな」
「後でコーヒー持って行きますね」
「ブラックでいいから」
「はい」
そう言って駿河さんは黒のアタッシュケースを手にリビングを後にした。


それからLのコーヒーとシュガーポット、それから駿河さんのコーヒーを運び終えると、私は早速笹飾りを始めた。
前もって用意した折り紙。
小さい頃お父さんとお母さんと一緒に作った思い出が蘇る。
チョキチョキとハサミの音が部屋に響く。
天の川に見立てた飾りや提灯に見立てた物。
様々な飾りが床に並べられた。

「さて、飾らなきゃ」
私は椅子を持ってくると笹の上の方から飾り始めた。
さっきまで殺風景だった笹は鮮やかな飾りでいっぱいになった。
そして、最後の仕上げは勿論・・・

「短冊書くぞーっ」
折り紙を三等分に切ったものに筆ペン。
私は基本の『ひこぼし』『おりひめ』『天の川』と短冊に書いた。
そして、
「皆が健康でありますように・・・と」
次々に文字で埋まった短冊が増えていく。
そして・・・

最後まで取っておいた薄い桃色の短冊。
私はそれを手に取ると周りに誰もいないか確認するようにキョロキョロ見渡した。
勿論、部屋に誰も入ってきていないからいるはずない。
「・・・よしっ」
少しだけ気合いを入れて、短冊に筆を滑らせた。

私の願い事は――――――




深夜、既に駿河も帰り、真希も寝ている時刻。
データ処理が終わり、寝室へ向かう途中リビングの扉が開けっ放しなのに気付いた。
Lはリビングの扉に手を掛け、中を確認すると綺麗に飾られた笹が目にとまった。
「そう言えば、先程駿河さんが言ってましたね」
ペタペタと笹に近寄るL。
ヒラヒラと飾られた短冊には真希の文字でいっぱいだ。
その幾つかに目をやった。
「みんなが幸せでありますように・・・」
実に真希らしい。
そして、
「Lがお菓子以外を食べますように・・・ですか」
その願い事に思わず笑いが溢れた。
部屋を後にしようとしたとき。
ふと一枚の短冊が目に付いた。
それは他の短冊の陰に・・・まるで隠すように裏返った短冊。
一瞬躊躇したがLはそれを手にした。


Lとずっと一緒に居られますように


Lはその短冊を戻すと、テーブルの上に残る短冊を一枚摘むように手にした。
隠すように吊した短冊の隣の短冊にもう一枚の短冊。
願い事はただ一つ。


真希さんと永遠に・・・・



7月7日
奇跡が起こる日


PR
この記事にコメントする
name
title
color
mail
URL
comment
password   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
L×真希♪
素敵なLと真希ちゃんの七夕のお話をありらとうございます

真希ちゃんの願い事を読んで嬉しそうなLを想像すると私がニヤついてしまいます★
康兵衛 2008/07/07(Mon)01:34:11 edit
康兵衛さま
コメントありがとうございます♪
ちょっと早い七夕でしたがニヤついて頂けて嬉しいです。うふふー。
翌朝Lの短冊に気が付くmakiちゃんに更に萌ちゃうんですYO☆
2008/07/08 10:30
Powered by Ninja Blog Template by CHELLCY / 忍者ブログ / [PR]