doramaちゃんねる★色声機械メインです
死帳別世界*L×maki
私は子供。
誰が見たって一目瞭然のこと。
だけど私の愛する人は大人。
大切にしてくれるのは愛されている証拠。
でもね・・・それだけじゃ不安なの―――――
あと少し・・・もう少し・・・
私は子供。
誰が見たって一目瞭然のこと。
だけど私の愛する人は大人。
大切にしてくれるのは愛されている証拠。
でもね・・・それだけじゃ不安なの―――――
あと少し・・・もう少し・・・
私がここに住み始めて・・・Lと一緒に暮らすようになって2年。
『恋人』という関係になって1年。
それまでが長いのか、短いのかは解らない。
でも今現在は幸せで溢れていた。
だけど―――――
「どうして、Lは私を抱いてくれないのかな・・・」
お母さんから貰ったテディベアにそっと囁く。
だけどテディベアは無垢な瞳を私に向けるだけ。
わたしはぎゅっと抱きしめるとソファに倒れ込んだ。
カタカタとキーボードの音が鳴り響く部屋に入る。
昨日からLは仕事で籠もりっぱなし。
だから今夜も1人で寝る。
仕事が無い日は一緒に寝るのが当たり前で。
でもそれは恋人関係になる前から。
だけと、今は違うよね。
ねえL・・・
少しだけ勇気を出して良いよね。
「L・・・」
私の声にLが椅子を回転させた。
「もう、お休みの時間ですか?」
「うん・・・。でもその前に聞きたいことがあるの」
その言葉にLはメインパソコンをスリープモードにした。
途端、部屋中のモニターも一斉に画面が消えた。
今まで明るかった部屋がスタンドライトだけの淡い光に染まる。
心臓が痛いくらいに高鳴る。
Lの黒目がちな瞳が真っ直ぐ私に向けられて。
それだけでクラクラとしてきそう。
「・・・・だよ。わたし、もう子供じゃないよ」
聞き取りにくいような小さい声しか出なかった。
言葉と一緒に鼓動音も聞こえるんじゃないかって思うほど緊張している。
Lは何も言わず、表情すら変えず、だけど私の言葉をしっかりと聞いている。
「L。私、もう子供じゃないよ。なのにどうして・・・」
それはもう涙声になっている。
「どうして、抱いてくれないの?」
ぼろぼろと涙が溢れて、目の前のLがぼやける。
恥ずかしくて両手で顔を覆って俯くと、甘い香りが私を抱きしめた。
「真希さん」
Lの声にビクッと身体が強張る。
「私は真希さんを子供だと思ったことは一度もありません」
Lの言葉に私は顔を上げた。
見上げるとLは少し笑みを浮かべていた。
「・・・そうなの?」
「はい、ありません」
「じゃあ、どうして・・・」
「待っていたからです」
「待っていた・・・?」
Lの言葉が解らなくて首を傾げた。
「そうです。私は誰が見ても大人の部類になります。しかし真希さんは子供ではないとしても、まだ大人ではありません。だから大人になるのを待っていました」
そう言ったLは少しだけ強く抱きしめた。
「これでも自制心はあります。ただ最近は一緒に眠るのが大変でした」
「ぷっ・・・そ、そうなの」
思わず吹き出してしまった。
「はい。だから毎晩眠りにつくまで『あと少し・・・もう少し・・・』と言い聞かせていました」
「きゃっ」
突然Lが私を抱き上げた。
「だけどもうそれも昨日までです」
Lはスタスタと部屋を後にする。
「えっ・・・ちょっと、Lッ!?」
「私の自制心ももうありません」
「L、仕事はっっ!?」
「とっくに終わりました」
顔が真っ赤になる。
突如足が止まり、そしてゆっくりと部屋のドアが開かれる。
いつも一緒に眠る寝室。
「え、L。私凄く緊張してる」
言葉が震える。
「大丈夫です」
Lが私を降ろすと、優しく頭を撫でた。
「愛してます、真希さん」
甘い香りと一緒に唇に優しいキスが落とされた――――――
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