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food19.gif 死帳別世界*Lmaki

 チョコレート

2009・2 バレンタイン企画



昨日からLは部屋に閉じこもったまんま。
駿河さんが一気に持ってきた未解決事件のファイル。
それを処理すべく、部屋から一切出てこなくなった。
だから私は時々Lのお菓子やケーキ、それから紅茶にコーヒー。
それらを運ぶためだけに部屋へはいる。
邪魔しないようにと静かに入るんだけど、Lは振り向いて『ありがとうございます』と必ず言ってくれた。
なんだかそれだけで心がほんわか温かくなった。


午後になって、Lへの甘味のストックが少なくなったことに気がついた。
私はチラリとLの部屋の扉を見て、まだ大丈夫と確認して買い物へ行った。

近くのデパートに入り、Lの好きそうなケーキやお菓子を次々とカートいっぱいになるまで買った。
その途中、デパートの一角で催し物がやっているのが目に付いた。

「なんだろ?」

ちょっとだけ興味があって近寄ると、すぐにそれがなんだか解った。
1年に一度の恋のイベント。



「ただいまー」
返事がないのはわかっている。
わたしは買ってきたお菓子とかをそれぞれ決まったトコへと仕舞った。
それから自分用にミルクティを作って、ほっと一息ついた。
ちらっと時計を見ると既に6時過ぎ。
前回持って行ってから3時間。
そろそろストックが切れる頃。

わたしはLへ持って行くお菓子の用意をした。



コンコンとノックをし、そっと扉を開けた。
やっぱりLはわたしには理解できない言語で仕事の真っ最中だった。
わたしは持ってきたトレイをLの真後ろのテーブルへ置いた。
「L、此所においとくね」
「ありがとうございます、真希さん」
顔だけ振り返ると、ふわっと笑ってくれた。



Lはひとつ片付いた仕事のファイルを放り投げると、くるっと椅子を回転させた。
目の前には先程真希が持ってきたお菓子とケーキ、そして紅茶のポット。

「・・・・?」

そしてもう一つ。
Lはトレイからそれを手にした。
赤いリボンの掛かった包み。
そのリボンの下に挟まれたカードを目にすれば、Lの顔が自然と綻んだ。


『With all the love and』


そのカードをテーブルに置くと、Lは紅茶をカップに注いだ。




を込めて ~With all the love and~

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