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doramaちゃんねる★色声機械メインです
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色声機械*62


わたしの
 


私の世界は『家』と『学校』と『コンビニ』で出来ている――――


「ちょっとロボ!!」
私の声に背中をビクリと震わせた。
それから『ギギギ』と錆び付いたロボットの様にぎこちなく振り向いた。
「えっと・・・な、何かなニコ?」
ロボットオタクのサラリーマンは今日も日課のロボットアニメを見ていた。
ただ、アニメを見ているだけなら文句も言わない。
だけど、

「私のプリン食べたでしょ!?」

空っぽになったプラスチックの容器をロボに突き付けた。
「・・・うっ。冷蔵庫にあったからつい~」
「ついじゃないっ!せっかく学校から帰ったら食べようと思ったのに」
私は空っぽの容器をゴミ箱に入れると、ロボは首を傾げてこう言った。

「だったら自分ちに置いとけばいいじゃんかよ~」

「・・・」
そりゃそうだ。

「それにうちに寄ってたら帰り遅くなるだろ」
「まぁね~」
なんて気の抜けた返事をして、インスタントのカフェオレを二つ作った。
一つはロボの真ん前に、もう一つをその横に。
そしてその正面に座った。
ロボは一瞬だけ不思議そうに私を見たけど、またテレビへと視線を戻した。

夕日でオレンジ色に染まった部屋にはアニメの音と、ロボの歓喜の声。
それからロボがカフェオレを啜る音。


特に用事もないけれど。
気がつくとここへ来ている自分。



私の世界は『家』と『学校』と『コンビニ』、

そして 『ロボ』 で出来ている。



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