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doramaちゃんねる★色声機械メインです
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セ/ク/ロ/ボ*ニ/コ→ロ/ボ



 信 


「なにやってんの?」

休み時間、一心不乱に携帯をいじっていたら声を掛けられた。
顔を上げると、むーちゃんが立っていた。
「次の授業、移動だよ。早くしないと遅れるよ」
むーちゃんの手には科学の教科書。
「あ~・・・実験あるんだっけ」
慌てて教科書を取り出した。


「何してたの、さっきから」
科学室へ向かう途中、むーちゃんが聞いてきた。
「え、なにが」
「だから~、さっき携帯いじってたでしょ。ニコが学校で携帯いじるのなんて珍しいからどうしたのかなって。
・・・・もしかして彼氏でも出来たの?」
「ち、ちがうよ」
ブンブンと全力で否定すると、
「そうゆうのが怪しいんだよ~」
と、意地悪な目つきで笑った。

「・・・・消してたの」
「ん? 何、ニコ」
「着信履歴、消してたの」

私の言葉にむーちゃんが更に不思議そうな顔をした。
「着信履歴消すって・・・一気に消せばいいのに」
「・・・・ひとつだけ、消したくないの」


そう。
それは『ロボ』からの最後の着信。

ロボに会わなくなって半年。
普通ならとっくの昔に消えちゃうはずの着信記録。
だけど消したくなくて。
着歴がめいっぱいになる前に一つずつ消して・・・

ロボと私は確かに繋がっていたという証だから。

この最後の繋がりを消さない限り、またロボに会えると信じているから。



「それって・・・その人のこと、大切なんだね。好きなんでしょ?」
その言葉に思わず足が止まる。

「・・・・わかんない。でも大切なのは確か」
「そっか」

むーちゃんもそれ以上言わなかった。




いつか。
いつかこの着信履歴以外に『ロボ』の名前が残る日に。
私の気持ちもわかるかな。



ねえ、ロボ。



えてよ。
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