doramaちゃんねる★色声機械メインです
色声機械*62+4っちゃん
君に恋してる
白河夜船*川瀬様リクエスト
君に恋してる
白河夜船*川瀬様リクエスト
「あれ?」
たくさんの人が往来するスクランブル交差点。
そんな中にニコがいた。
こんなにもたくさんの人の中から、更には今この時間、この場所に出会えた奇跡に感動した。
だけど―――――
「よっちゃん?」
ニコの隣りに居たのは何処からどう見てもよっちゃんだった。
「おかえり、ロボ」
家に帰ると、ニコがいつもの場所・・・ベッドの上に寝転がっていた。
「・・・ん」
素っ気無い返事をし、俺はスーツから部屋着に着替え出した。
「どうしたの?ロボ、変だよ」
ニコが怒ってる様な泣き出しそうな顔で俺を見ていた。
・・・俺は何をやってんだろう。
昼間たまたま見掛けたニコとよっちゃん。
別に2人が一緒にいたって問題ないじゃないか!
だけど――――
あの後、ずっと頭から離れなくて。いつも以上に仕事にならなかったのは正直な話。
「あのさ、ニコ・・・」
「なぁに」
「今日・・・なにしてた?」
ドキドキと高鳴る心臓。
「今日?―――今日は買い物行ってたよ。社長がど~しても食べたいケーキがあるとかでよっちゃんに付き合わされたの。なんか1人、一種類につき一個ずつしかダメなんだって」
「・・・ケーキ?」
「うん、そうだよ」
迷惑なお願いだよねとか言いながらニコは立ち上がった。
「でね。全種類2個ずつ買えたから貰ったんだ」
冷蔵庫から小さな箱を取り出し、テーブルへと置いた。
「ご飯の前に食べる? それとも後にする?」
小首を傾げるニコに『後がいい』というと、ニコはそうだねと箱を冷蔵庫へと戻した。
「ロボ、なんか変な顔してるよ」
別になんでもなかったんだ。
そう解った瞬間安堵感で泣き出しそうになった。
それと同時にニコに対する淡い気持ちが確信へと変わった。
だけど、それはまだ心に閉まっておく。
もっと、もっと俺がオトナになれたら。
それまでは―――――
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