doramaちゃんねる★色声機械メインです
踊*る大捜**査線/青すみ
ふたりきりの長い夜
「久々の当直はワクワクしちゃうわね♪」
嬉しそうにすみれはデスクの上に何種類かのカップラーメンを並べ始めた。
「すみれさんの『ワクワクしちゃうわね』は…それ?」
「いいじゃない。当直の楽しみはこれしかないんだから」
そう言うとカップラーメンに指差し、『ど・れ・に・し・よ・う・か・な♪』と口ずさみだした。
「『青島君と2人っきりなんてドキドキするわ』とか言ってくれたらいいのになぁ」
青島の言葉にすみれの歌が止まる。
「あら?それって…」
途中まで言いかけて、すみれは振り返った。
しかし青島は相変わらずデスクに向かったまま。
その青島の背中を見つめ、
「言ってほしいの?」
「……」
「な、なんてね」
一瞬でも沈黙に耐えられないかの様にすみれは誤魔化した。
「お湯沸いたかなぁ、さぁてお夜食、お夜食」
ガシャンと椅子を鳴らし、立ち上がる。
「俺はすみれさんが居なくて、寂しかったよ」
え?
青島の言葉にすみれが立ち止まる。
手にはカップラーメンをもったまま。
「あの・・・青島くん・・・」
言葉が上手く出てこない。
コチコチと時計の秒針と重なって心臓が高鳴る。
「すみれさん、カップラーメン食べないの? いらないなら俺食べてあげようか?」
口を開いたかと思えば、あっけらかんとこんなセリフ。
すみれは眉間にしわを寄せて、
「食べるわよ、あげないわよっ」
電気ポットまでズカズカと怒り任せに歩き出す。
そのすみれの背中に青島が言った。
「まだ夜は長いんだからさ。――――俺、すみれさんに伝えたいことがあるんだ」
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