doramaちゃんねる★色声機械メインです
今回から年齢設定がある際は明記しますね。
パラレルが苦手な方もいるかもしれませんので。
*ニコ・大学生設定*
「ニコ、あのさ…」
*voice9 ド ラ イ ブ*
講義中にも関わらず携帯の着信がなった。
よく聞けば、マックスロボのテーマ曲。
すっかりマナーモードにしたつもりだったから、ものすごく慌てた。
クスクスと笑い声が聞こえた。
わたしのバカァ~。
マックスロボのテーマ曲が鳴り続ける携帯を握りしめ部屋から飛び出した。
「もしもし!ロボ!」
「あ~、ニコ?」
お気楽なロボの声に少しばかり苛ついた。
「勝手に着信音変えないでよ」
「あはは、わかっちゃった?」
「わかるに決まってるじゃん。それに今講義中なの」
そこまで言うとロボは押し黙ってしまった。
「…わ、忘れてた」
「バカロボ…
で、何の用?」
講義は諦めよう。
ま、私の予定をいつも把握しているロボにしては珍しい失態だし。
余程急用なんだろう。
私は窓辺に寄りかかった。
「確か明日は講義なかったよね?」
「うん、ないよ」
「じゃあ今夜出掛けない?」
いつもお金が無いからってロボの家にいるのが当たり前で。
久々のデートの誘いに顔が火照るのがわかった。
「大学終わったらロボの家行くね」
そう言って携帯を切ったとき、画面のカレンダーを見て気が付いた。
「今日、ロボの給料日…何かご馳走してくれるつもりかな」
ロボが帰ると早速出掛けるかと思って靴を履こうとしたら、
「ご飯食べないの?」
って不思議がられた。
ロボがあっという間に作った割に品数がある夕飯を食べ終わるとロボが車のキーを持った。
「さ、行こう!」
今更どこへ?なんて思ったけど。
ロボに誘われるまま車に乗り込んだ。
「うわぁ~っ!!スゴい~」
ロボに連れて来られた場所はちょっとした高台の公園だった。
その公園の駐車場が外に面していて展望台のようになっていた。
「ね、凄いでしょー!」
誇らしげに笑うロボ。
私もつられて笑う。
暫く黙ったままキラキラ輝く夜景を見ていた。 すると…
あれ…
なんだろう。
すごく不安になる。
輝く夜景が私を不安にさせる。
ロボ…
隣のロボに目を向けると、そのどうしようもない不安感が一層増した。
あの時と一緒なんだ…
私が中学生の時。
キラキラ輝く夜空を見上げていたロボ。
また会えるから…
そう思って声をかけなくて。
でも、会えなかった。
ロボ、また私の前から居なくなるの。
不安で苦しくなる。
「ニコ?」
無意識にロボの腕にしがみついていた。
お願い…
私を独りにしないで…
「ロボ…」
不安で押し潰されそうになる。
「どうしたのさ、ニコ」
「…居なくならないよね」
「ニコ?」
「呼んだら来てくれる?」
自分勝手な決めつけ。
今は口先だけでもいい。
あの時の孤独感は二度と味わいたくない。
ロボがクシャクシャと私の頭を撫でた。
「バカだなぁ、ニコはー。当たり前だろ」
ロボは私の手を握り締め、夜景を見つめたまま。
「じゃあニコは、ずっと、ずーっと。
何年たっても…歳とってもこうして俺と2人で空や景色を眺めてくれる?」
えっ?
見上げると顔が真っ赤なロボと目が合う。
なんだか私まで顔が火照る。
でもね…
「バカロボ。当たり前でしょ」
ロボの胸元に顔を寄せた。
少し早いロボの鼓動が心地いい…
キラキラ輝く夜景と夜空。
ロボと2人で見続けよう…
そう。ずーっと、ずっと…
*******
プロポーズってされてないんですよ、私。
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